KUSARI 『たのしい三句集』 * (No.34950) 桜の下に埋まる屍 風 攻め窯のまだほのぬくき春の宵 ミャーママ 逢えばとろりと月も溶けたわ 藍 * (No.35296) オスライオンの眠ってるだけ R 終電が冬の星座を分けて行き 柳 雪 セロ弾きの窓叩く木枯し 晴 * (No.35320) 内緒話が聞こえないとは 不用之助 人呼んであそこは「おほほ幼稚園」 タヌ公 とほほとほほで日が暮れてゆく ザ リ * (No.35462) どうしていいの戦争をして ザ リ マスコミが右へ右へと泳いでく の ら いびつな壜が流れ着く浜 もみじ * (No.39083) 山毛﨔木を守る合宿打ち上げ日 たつみ メモに書かれたメールアドレス 桂 砂時計流れはじめた恋のつぶ ふさ子 |
* (No.38249) 老いらくの恋によばれた救急車 風 見つめただけで上がる血圧 兎 中東の石油が決め手となる株価 蕗 * (No.40443) 会わなけりゃ綺麗なままの君だった ひ わ 楼蘭の妃も胸にひとこと タヌ公 着メロに永き眠りは遮られ ふさ子 * (No.40682) 懐中時計螺子を巻く人 カンちゃん 逆回り空回りあなたが遠い あおゆき コスモスの野にちぎれゆく雲 彗 * (No.41168) 季節外れの蛇がするりと 麦 遊歩道かさりこそりと枯葉鳴り 霞 愛しい人が逝って三年 小 町 平成十六年 一月 一日より 十二月三十一日までから抜粋 (於・矢崎藍の連句わーるど総合BBS) |