金色の落ち葉かさこそ吹かれてく 洋 (2005/11/10~12/22)

前句   金色の落ち葉かさこそ吹かれてく  洋

「募集」中日12月22日(木)・東京1月5日(木)
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく  洋)
四回転がピタリ決まって         眠り猫
 ま、奇跡の起こった一瞬! 人も木の葉も。
伊吹おろしと霜焼けの手々      柴田美代子
焼いた銀杏そして熱燗         一期の夢

蒟蒻作りに初の挑戦          塚本益美
 おいしいものは昔から、そして手作りのもの。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
消えてしまったあのパピリオン    下郷千恵子
モリゾーキッコロどこまで行った古橋香奈(小六)
おやすみなさい小さな命        Zunchan
 今回も投句多数ありがとうございました。黄金の落ち葉も
私たちも同じ地上のひとひら。そんな懐かしい付け句でした。
さて冬休みの宿題ですよー。
   大根も煮えおでんふつふつ  健
 この七七句に五七五句を付けてください。 
  (大根も煮えおでんふつふつ)
五時台のバスは一便雪催い         聖子
 前の句と二句で物語、場面を作るように想像してください。
わが家の食卓風景はもちろん。恋句、爆笑句、時事句、
メルヘン、SF。長い冬休みにいろいろ考えて。
発表は来年ですから、2006年の冬の町の話題も期待してます。
付け句ははがきで〒460-8511中日新聞文化部「付けてみませんか」係宛。句数制限なし。住所と電話番号、ペンネームの方も本名を明記してください。一月十三日(金)までにご投かんを。五七五句ですよ!
(やざきあい 作家・桜花学園大学教授)
「湯たんぽよりも」中日・東京12月15日(木) 発表4
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく  洋)
沈んだ夕日がこぼしたかけら        青麦  
子ぎつねからの風の郵便          徒夢
 あれ、かわいい。――ドロン。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
おどってみたいワルツにタンゴ    佐藤しげ子
わたしあなたの目にとまりたい   キョーチャン
 いま輝く私を見て!
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
三十路三人イブに乾杯         近藤富子
いつのまにやらシングルマザー      まゆみ
 みんなで応援だよー!
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
ラーメンすすり帰るアパート       前田巴
振ってしまった年下の彼          ひわ
 もったいなかったかな。
湯たんぽよりも君のぬくもり       たかこ
 これから寒くなるもんねえ。 
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
会話の弾むリハビリ同士        村井照代
上がらぬ足で妻とスキップ       加藤太朗
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
百円入れる歳末募金           相坂康
ツリーのてっぺんマーズが光る       水瓶
 赤い火星の下、振り返る05年の世界です。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
マネキンの眼に涙一筋           耕人
   (やざきあい 作家・桜花学園大学教授)
「リスの訪れ」中日・東京12月8日(木) 発表3
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく  洋)
いつもの居場所あついコーヒー     月うさぎ
小枝鳴らしてリスの訪れ        ロッシー
 明るい冬。生をひめた冬!
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
「待ち人来る」のおみくじはらり      うみ
 夢、信じようか。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
君の冷たい右手をつなぐ    ピンキーガールズ
ひとつとなりし二つの吐息       もえひろ
 冬の恋人たちです。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
児童の列に停車して待つ       岩津志乃ぶ
 横断歩道ですね。無事に帰れと祈る昨今です。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
食べたしゃべったおひらきの街  ラッキーゾーン  
 ぎゃほほ。冬は歓楽の街なのだ。
なびくスカーフ気分はセレブ      加古敬子
六本木ヒルズ電飾の下        武藤美恵子
 最上階に住んでないわよん。見てるだーけ。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
迷子のじいちゃん名前も言えず     伊藤紘美
 「ひょっこり迷いこんできたおじいさん、パニックで名前も年も住所も言えず」いつかわが身ぞ。 
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
首をすぼめてガンバル散歩         旦喜
どっこい今日も俺は生きてる!     としやん
  (やざきあい 作家・桜花学園大学教授)
「翼よあれが」中日・東京12月1日(木) 発表2
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく  洋)
可愛い双子の銀杏みっけ          胡桃
 「公園の親子清掃で。ちなみに私双子の母です」
みんなおいでよ焼芋やこう         澄代
 お芋の句がたーくさんでしたよ。いまはなかなか焚き火ができないけれど。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
今年はじめてブーツ買ったの      田口寒村
たっぷり塗ったハンドクリーム    宇井美和子
 冬のおしゃれの準備できました?
ちょっぴり寒いジーパンの穴        恵子
 ハハハ。ほっといてヨ。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
小春日ふたりベンチでランチ        洋一
君と見る空百倍の青           三日月

 いいなあ。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
ドーナツ盤で聞いたシャンソン      小夜丸
 「枯れ葉。学生時代がしみじみ懐かしいです」
翼よあれが暴動の火だ        なずな主婦
 おお、巴里! なんという21世紀でしょう。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
男熱気の料理教室            ふさ子
 人生が永くなりましたからね。
あなたの下手なバイオリンの音      タヌ公
 うふ。
   (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
震度いくつだ揺れるマンション       佐助
 (やざきあい 作家・桜花学園大学教授)
「待ってよ待って」11月25日(木) 発表1
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく  洋)
美味しくなった朝のみそ汁          友
 熱いのをふうふう。寒くなりましたねー。 
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
行くぞ鍋物暖簾を分けて         浅野健
大根買って今夜はおでん         しろ子
 うわ。皆様食い気!
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
君とベンチで肉まんニッコリ     藤原真由美
 ほかほかじゃあ。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
恋人たちの白いマフラー         ミモザ
待ってよ待って青春の日々       ミホタン
  青春って、過ぎてから気が付くんですよねえ。だから、いつもせつなく輝いてい
る。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
団塊世代次は何する          山本尚子
 「私まさにその世代。わくわくの連続」と。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
0七年はシングルバあバ        あんでん
 「夫婦で年金が分けられるようになったら熟年離婚が増えるそうです」――わく
わく? どきん!
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
安い灯油を探して走る        木蓮ちゃん

 うん。いろいろ厳しい冬であります。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
時間よ止まれ抜け毛も止まれ     かおりママ
 (やざきあい 作家・桜花学園大学教授) 
「しめきりですよ」 11月17日(木)
 もう、付け句宿題は出されましたか?
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく   洋)
きっかりと描く唇のふち          聖子
 冬のお出かけ。いい女だなあ。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
俺の人生あと幾年か          加藤文男
 誰も知らない。ただ木々が色づき、葉を落とし、芽吹く自然の摂理の中の
自分を感じる。
 俳句は一句で完結しますけど、付け句は前の句と会わせて二句で完結
します。一番短い連句です。連句の形式で歌仙(36句)百韻(100句)など
はご存じでしょう。ところで私のホームページ(矢崎藍の連句わーるど)では、
五年前に始まった連句が毎日人々に付け句されてつながり、鎖のようにの
びてきて、数日前に50000番を越えました。たぶん世界で一番長い連句!
 記念に50001番からは、花の名の詠みこみ遊びをしてます。 
 
四十を越すもすでに窓際   小町(コスモス)
朝はパン じーと待って昼ごはん ばらずし(パンジー)

なんちゃって。お好きなかたはパソコンでご覧あれ。この欄の記録も過去
数年載っています。
  (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
言葉なくても通い合うもの        ときよ
 付け句ははがきで〒460-8511中日新聞文化部「付けてみませんか」係宛。
住所と電話番号、ペンネームの方も本名明記。十一月十九日(土)までにご投か
んを。七七句ですよ!
(やざきあい 作家・桜花学園大学教授)
「募集 」中日・東京11月10日(木)
    (呼び出し音に胸が高鳴る)
  私にも恋の神様やってきた         優ちゃん 
 好きだから踏み出せないのこの一歩    シャムネコ
 結納も無事に交わした菊日和         水野雪春
 病室の母に心を置いてある           平敏彦 
 来るはずのない孫を待つ三連休    淋しいバアバ 
 たくさんのご応募ありがとうございました。今回は全国高校付け句コンクール(とよたキャンパス連句まつり――桜花学園大学・豊田市他主催)も約八千句くわわって、にぎやかな世代交流でしたね。
 さてお待ちかね、つぎの宿題ですよー。
    金色の落ち葉かさこそ吹かれてく   洋
 この五七五句に七七句を付けてくださいな。
    (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
 信号の下彼が手を振る            あんず 
 これは街かど風景ですね。冬の風の中、みなさんご多忙ですか。あ、何したいかなという夢でもいいですよ。二句で物語、場面を作るように、自由にご想像を。ご経験でも、誰かさんの観察でも。爆笑句、時事句、メルヘン、SFもオーケー。
   (金色の落ち葉かさこそ吹かれてく)
ジャランポトンとティッシュ当たった   カノン
 発表は12月にかかります。冬の山野や、年末の町の風景もぜひ。付け句ははがきで〒460-8511中日新聞文化部「付けてみませんか」係宛。住所と電話番号ペンネームの方も本名明記。
十一月十九日(土)までにご投かんを。七七句ですよ!
                       (やざきあい 作家・桜花学園大学教授)